去年3月、アマンリゾートのさきがけと言われる建築家、ジェフリー・バワの建築を体験しにスリランカへ2週間ほど滞在しました。
スリランカは3月といっても日差しが強く湿気があり、日本の夏とちょっと似ています。最初に訪れたのは、33rd Lane。30年かけて増改築し、バワが住まいとして使用した建築です。広い敷地の中に、バワ建築の特徴でもある、外部を取り込んだ室内空間が様々に展開されています。
白い内装が調度品達を生き生きと引き立てています。年間を通して暑いスリランカでは、白い内装は目に涼しい一方、日本では冬は寒い感じがするかもしれません。
天井が高く壁面が多いためか絵画や大きな調度品が入っても室内がすっきりした印象です。調度品、庭と室内の関係、部屋のつながりなどたくさん発見がありました。
こちらは森のなかにある大きなホテル、カンダマラです。野生のサルが行き来する共用部には、絶景を前にゆっくりすごす場所がしつらえられていました。
こちらはゴールにあるホテル、ジェットウィングライトハウスです。客室はカラフルな内装、共用部ともに全体としてゆったりとしていました。
ザ・ヴィラ・モホティとして1970年代にバワが改築したホテル、「ザ ヴィラ ベントータ」には夜中に到着。天井の高いエントランス棟で受付を済ませ、コテージへ向かいました。
翌朝出発までの間ホテルを散策しました。
ホテルの向こうは線路でその先に海が広がります。波の音を聞きながらホテル内のプールで泳ぐも良し、共有スペースで一休みするもよし。リビングスペースは、クッション等をモノトーンに、調度品はアンティークです。
小ぶり宿泊室棟、リビング棟、レストラン棟、カフェ棟等が、池やアート、置物を配した回廊で繋がれています。
各コテージから庭に出ることができ、各部屋は庭への眺望が確保され、ゆったりとした時間が流れていました。
翌日はルヌガンガへ。郊外に広大な起伏のある敷地を購入し、長い年月をかけて増築や造園の手を加え、生涯かけて築いた理想郷といわれる、バワの別荘です。
敷地内にはいくつかのコテージがあり、私は入り口に最も近いゲートハウスに泊まりました。
室内のリネンは全て白。インテリア、バス、トイレも白色。白いリネンは、心を尽くして迎えられている印象を受けます。レースカーテンで長方形の空間を、手前のリビング、中央のベッドルーム、奥のユーティリティと仕切る方法はとても軽やかでした。
ルヌガンガを後にして、バワがお兄さんのために手掛けた「ブリーフガーデン」という建物を見学、ゴールのライトハウス・ホテルに1泊後、旅の終わにバワが最期に手掛けたというホテル ザ・ブルーウォーターへ。バワがデザインした椅子や家具もありました。
スリランカでは、ホテルマンが、「スリランカは何回目?」とよく質問してきます。それだけリピーターが多いのでしょう。スリランカ、また訪れたいと思いました。
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