こんにちは。今日は家づくりについてつづられた本をすこしご紹介したいと思います。雑誌のインテリア特集や、家づくり情報誌は、どちらかというと広告的な意味あいがつよいもの。それに対し、家づくりを経験した方が書かれた本は、土地探しからローン契約やお金のこと、また家づくりの過程で家族それぞれが考えたこと、工事のどの段階でどういった変更をお願いしたなど、家づくりのごちゃごちゃした部分もふくまれていることが多く、「うんうん」とつい深くうなずいてしまうことが多いように感じます。ご興味ある方はぜひお手にとってみてください。
「9坪の家」
萩原修 著
2000年 出版
廣済堂出版
9坪の家というと、
「小さ過ぎる」
と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
4人家族の著者は、建築家、増沢洵さんの自邸の再現に使われた材料を転用しつつ、小泉誠さんの手により、増沢さんのモジュールをほぼ変えずに住まいをつくりました。この住まいは現在(2023年2月)、宿泊できるようになっています。数字で表された大きさと実際に体で感じるスケール感の違いを体験してみるのも面白いですね。
※宿泊予約はairbnb「9坪の宿スミレアオイハウス」にて受けていらっしゃるようです。
建築家と建てた「小さな家」
鈴木紀慶 著
2010年 出版
世界文化社
こちらは建築家、中村好文さんに設計を依頼した建築ジャーナリストの鈴木紀慶さんが書かれた本です。
4人のご家族で家を建てるに至った経緯や住みはじめてからの様子がつづられています。
普請の顛末-デザイン史家と建築家の家づくり
柏木博 中村好文 著
2001年 出版
岩波書店
建築家、中村好文さんに設計を依頼したデザイン史家の柏木博さんの家づくり。中村好文さんの視点からも書かれています。
木造ではなくRC造の構造が出来上がった段階で少しキッチンのレイアウトを変えたりと、色々と途中でできることは変更や現地で確認しながら決めていった様子がつづられています。
ほかにも建築家 堀部安嗣さんに書庫の設計を依頼した
「書庫を建てる:1万冊の本を収める狭小住宅プロジェクト」松原隆一郎・堀部安嗣共著 (新潮社)など、住宅ではありませんが、私的な空間をつくった方が書かれたものもあります。
またよい本がありましたらご紹介させてください。
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